今や6人に1人と言われる貧困層の子供たち。

中でも1日3食の食事をまともに取れない、空腹で眠れない、といった貧困家庭で育った子供の「貧食」、また、経済的に問題を抱えていない場合でも、親が仕事で忙しいなどの理由から1人で食事を取らざるを得ない「孤食」など、子供の食事は大きな問題を抱えています。

そんな中、子供が1人でも入れる、しかもたったの300円で栄養満点の食事を取れる「こども食堂」というボランティア活動が都内で実施されています。

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貧困の子供の食事、ボランティア


育児ドキュメント食すらままならない子どもの貧困問題母子家庭

すべての子供たちが「育ち」「学び」の機会を充分に得て成長し、社会に接続されるためには、気が遠くなるほどの資源が必要でしょう。

その資源全部を、一つの団体・小さなボランティア団体のネットワークで提供することはできません。

子供たちが中学以後・高校以後を考える年齢になる時、子供たちが将来の選択肢をイメージする自由・なりたい自分を夢見る自由を持つために、誰が何をすればよいのだろうか? 

貧困層のシングルマザーと子供たちの必要とするすべてを提供することは、おそらく将来にわたって不可能だろう。

しかし、とにもかくにもこの日、子供たちと母親たち、参加したすべての人々に、幸せな時間があってほしい。この幸せな時間を基盤とした将来の可能性がある限り。

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貧困の子供の食事、ボランティア


家に何も無い女の子【フィリピンの貧困家庭ドキュメント】

こども食堂とは、地域の方が育てた野菜や寄付でいただいた食材を、栄養士が栄養満点に調理し、愛情を持って声をかけ、子供と大人が混ざりながら大勢で食事をする場所です。

未来への可能性をいっぱい持った子供たちが、伸び行こうとしても、生まれ育った家庭の事情等に左右されてしまう場合があります。

そんな時に、地域の大人たちが一緒にご飯を囲んで、愛情を持って声をかけてあげられる場所です。

対象は子供、親、独居高齢者です。ほとんどが子供の年齢は問いません。貧困層でも関係ありません。そのほとんどが、ボランティアで運営しています。

まだ食事のできない赤ちゃんの子育て中で人との交流が少ないパパ・ママ、いつも家族だけの夕飯だからたまにはみんなで賑やかに食べたい方でも参加できる場所が多いようです。

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貧困の子供の食事、ボランティア

こども食堂は営利目的のレストランではありません。 料理を作る人もテーブルに運ぶ人もすべてボランティアの人たちです。

そのため毎日食事を提供しているところはほとんどありません。 月に1~2回のところが一般的で、多いところでも週に1回の活動です。

親の貧困により、給食以外は満足な食事をとることが できない子供が増えています。 子供の貧困により栄養不足、睡眠不足、極端な学力低下など一般家庭では考えられないような症状になることがあります。

「こども食堂」ではそんな家庭で育つ子供たちに、 暖かい料理と、皆で会話をしながら食べることができる環境を提供しているのです。

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貧困の子供の食事、ボランティア

子供の貧困の背景にあるのが親の貧困ですが、例えば、沖縄県の場合、最低賃金は全国最低額、非正規就業者率が全国1位で、仕事に就く世帯のうち年間所得200万円未満の割合は全国の3倍近い24・7%と、ワーキングプア(働く貧困)層が厚いです。

零細企業が多い県内で、倒産によって子供を含む世帯全体が生活困窮に一気に陥ることも多いのが現状です。

特に厳しいのがひとり親世帯であり、働き手が1人と2人では世帯収入が違う上、特に女性は非正規雇用が多く、生活のため複数の仕事を掛け持ちする人も少なくありません。

ひとり親世帯の貧困率は54・6%(全国)と高い中で、沖縄県は離婚率が全国一、母子世帯出現率は5・46%と全国の倍で、県全体の貧困率も高いと予測されます。

一方、県の生活保護率は2・5%で全国5位、学用品代や給食費を補助する就学援助率は19・26%で全国10位、必要な家庭や子供に支援が十分行き渡っていない可能性もあります。