日本の子どもの6人に1人が貧困状態です。

国が発表した数字に驚いた人も多いのではないでしょうか。

経済格差の広がりを反映して非正規雇用などの低所得者が増え、食事さえも満足に与えてもらえない子供の貧困率は悪化しているといわれます。

しかし、実態はどこまで深刻なのか、行政はどんな対応をしているのか、どんな支援が必要なのでしょうか?

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貧困の子供の支援と食事


日本・見えない【 貧困 】~ 未来を 奪われる 子どもたち

貧困層には、こういった子供もいます。

「帰っても誰もいない。友達と遊んでいたほうが楽しいから」

Aさんが小学3年の時に両親が離婚した。公営団地に母娘2人住まい。母親はAさんの学校が終わる午後5時ごろ、居酒屋の仕事に出て朝方まで戻らない。

Aさんが学校に行く時間には寝ているので、会話はあまりない。たまに話をするときも、母親は何かにいら立っている。

「いつも疲れている。話すと私もいらいらする。私のために働いてくれているのは分かるけど・・」

中学生になったころから、朝の食事が準備されていることはめったになくなった。給食時間になるころには、気分が悪くなるくらいおなかが空いている。

たまに渡される1週間分の食費は千円のときもあれば2千円のときもある。コンビニでパンやおにぎりを買っておなかを満たす。一度だけ、手持ちのお金がなくなり、18歳以上だと偽ってスナックでアルバイトをしたことがある。

今のところ、高校に進学するつもりはない。「お金ないし、勉強は嫌い。何したら稼げるかな」。学校に通ってまでやりたいことはないという。とりあえず、自分にもできる仕事を探すのだと言った。

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子供の貧困は、生活の大変さから学習する機会を十分に得られず、それが将来の格差につながるなど、長期間にわたり影響を及ぼす可能性があります。

政府も「こどもの貧困対策推進法」を施行し、教育、生活、就労などの支援を進めていますが、その支援や取り組みは、まだ十分とはいえません。

またこどもの貧困では食事の問題も深刻です。親が夕方の食事時も働いているために、食事はお菓子やコンビニ弁当を一人で食べている子供たちがいます。

こうしたこどもたちは学校の給食でしか十分な栄養をとっていないことも多く、夏休みなどの長期休暇の後は痩せているこどもがいるといった声も教育現場からあがっています。

中には、給食費を払えないという深刻なケースもあります。こういった例もあり、何かしらの支援が必要だと感じます。

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貧困の子供の支援と食事

始めてこども食堂に参加したというお母さんの話です。

「平日は私が仕事で遅いので、なかなか子供と一緒の時間を作ることができません。」

「だから土曜日のこの時間なら子供と一緒に参加できます。」

「うちの子は学校で友達関係があまりうまくいってなくて、学校以外に同世代の子供たちと一緒に遊べる場が欲しいと思っていたので、こういう機会はとてもありがたいです。」

「それに子供と外食すると、どうしてもうるさくなって周りに気を使ってしまいます。ここなら子供たちが主役なので、うるさくしても安心してゆっくり食事ができます。」

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貧困の子供の支援と食事

あるこども食堂では、賛同者が寄付した食材や食器を使い、カレーなど子どもに人気のメニューを提供しています。

料理の楽しさも学べるよう、「みそ造り体験」といったワークショップも考案中だそうです。

「ゆくゆくは自分たちが子供に支えられるようになる。大変なときはお互いさま。地域ぐるみで子を育み、親世代の負担軽減につなげたい」とAさん。

食材の生産者や提供者、料理する人たちに支援され、生かされていると知り、感謝することを子供たちが学ぶきっかけにもなると思っているそうです。