貧困率は過去10年で悪化の一途です。発表された数字は16.3%と過去最悪を更新しました。

40人学級で6~7人が貧困家庭ということです。家で満足な食事がとれず、夏休み明けに体重が減っている子供が少なくないといいます。

日々の栄養を学校給食に頼っていて、給食のない夏休みは食事を満足にとっていないということは重大な課題です。

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貧困家庭の特徴/食


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このようなケースもあります。

月々の収入は、区内の運送会社で週5日計40時間、働いて得るパート収入のみ。

手取りにして月に16~17万円前後。それなのに3DKのアパートの家賃は約12万円。内縁の夫がいて、自分が正社員として働き、世帯月収が60万円だったときに借りたアパートである。

貯金はなく今は、カードローンや親族からの借金でしのぐが、光熱費を滞納し電気やガスを止められたこともある。パートの勤務は夜勤もあるため、子供だけで食事をすることも週2回ほどある。

「引っ越しをするにも、お金がかかる。家賃が高すぎるのは分かっているけど、動くに動けない状態。生活保護も簡単には受けられない」と言う。

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貧困家庭の特徴/食


貧困問題 子供の6人に1人が貧困の現実!子供の貧困率世界ワースト5位

「夏休みが終わる頃、体重が減る子どもがいる」

学校教育の現場では、給食がない夏休みに食事を十分取れず、体調を崩す子どもの存在が危惧されています。

背景にあるのは、貧困世帯における「食の貧困」です。厚労省の調査では、「相対的貧困」状態にある子どもの割合は6人に一人と、過去最悪の値です。

貧困問題に取り組むNPO、新潟県立大学と共同で調査を実施したところ、「子ども一人当たりの食費が一日329円」と、子どもの成長に必要な栄養が取れないほどにまで食費が圧迫されている実態が見えてきました。

食の貧困はなぜ起こり、どのように子供に成長を脅かすのでしょうか。

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貧困家庭の特徴/食

貧困家庭では、食の格差も深刻です。

教育関係者が小学生1500人を対象に行ったアンケート調査によると、収入が、国の貧困基準以下の世帯と、基準以上の世帯とで比較してみたところ、大きな違いがありました。

「野菜を食べる頻度が週3日以下」という項目に対し、収入が多い世帯が11.6%。しかし貧困世帯の場合は、これが21.5%に上っていたことが分かっています。

一方で「インスタント麺を週1日以上食べる」という設問に対しては、収入が多い世帯は15.9%止まりだったのに対し、貧困世帯は26.1%と回答をしていました。

保存が利かず、調理する必要のある野菜よりも、お湯を注げばすぐに食べられる上に保存も利くインスタント麺の方が貧困世帯にしてみれば、優先して手を伸ばせる食品であるということです。

さらに、世帯収入による栄養摂取量を分析してみたところ、炭水化物と脂質は差がなかったのに対し、たんぱく質、カルシウム、カリウムなどでは大きな差がありました。成長期の子どもに必須の栄養素ばかりです。世帯収入は、栄養面一つとっても格差を生むということになります。

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貧困家庭の特徴/食

行政の動きはなかなか迅速とはいえませんが、2016年6月8日には、全国161の市町村長がこどもの貧困問題に連携して取り組む「こどもの未来を応援する首長連合」の設立総会が東京都で行われ、今後情報の共有や、政府への政策提言を行うとしています。